2023-07-06

【特許庁で働く先輩:働き始めてから苦労したこと】

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大学生協オリジナル公務員講座を受講したOBOGにインタビューしました。
今回は特許庁で働く先輩インタビューの続編、社会人になった先輩が実際に働き始めて苦労したこと、「学生のうちからやっておけばよかったな!」というお話。
生協オリジナル公務員講座OBのT.Kさんです
T.Kさん
名前:T.Kさん
所属:特許庁
出身:静岡大学人文社会科学部
一言:学生時代は、ドトールでのアルバイトに明け暮れていました!
  

 

働き始めて5年、苦労したのは意外にも…

苦労したのは「仕事の量」じゃなかった

私が勤務する特許庁には、約2,800人の職員が在籍しており、その中で私は事務職員(国家一般職)として働いています。国会対応などの突発的な業務や年度末など、忙しい時期はありますが、所謂ワークライフバランスは保てていると思います。

よく国家公務員は「激務で辛いのでは?」と聞かれたりしますが、入庁してから私が一番苦労したのは『「自分」へのギャップ』でした。
悩んでいました
 
「自分ってこんなこともできないのか」と思うような場面に遭遇したり、周りの同僚や上司はみな優秀で、勝手に劣等感を感じてしまったり。年次の近い先輩を見ていても「自分が先輩の代になったとき、こんな風に仕事ができるのか」と思うこともしばしばありました。
 

人に「聞けない」「言えない」自分との葛藤

さらに実は、私は学生時代から「他人に質問・相談する」のが得意ではなく、自分で抱え込んでしまうタイプでした。それでも学生時代まではなんとかなってきたこともあり、特段問題だとは感じていませんでした。

しかし社会人ではそううまくはいきません。1年目の頃、「若手の特権だから、分からないことがあったらなんでも質問・相談するようにね」と直属の先輩にアドバイスしていただいたのですが、いつもの癖で「今忙しそうだから…聞けない」「とりあえず自分でなんとかしてみよう」と思っているうちにどんどんと溜め込んでしまって。私自身が「頼まれた仕事を十分にできていない」ということを認めざるを得ない状況なのに、それでもなかなか相談できなかったんです。どう立ち回ればいいのかものすごく悩みました。自分自身でも「よくない」と自覚していたけれど、なかなか一皮剥けるまでに時間がかかりました。今思えば、当時は社会人の基本である「報連相」が全くできていなかったですね・・(笑)
 
ノート 「報連相」について

みなさんは「報連相(ホウレンソウと読みます)」を知っていますか?
告・絡・の3つの頭文字をとった言葉で、社会人には必要不可欠なスキルと言われています。

報告:仕事の状況や結果を速やかに上司や仲間に報告する
連絡:仕事の目標を達成する上で必要な連絡を行う
相談:上司や仲間に相談しアドバイスをもらう

学生のうちからゼミや研究室の教授・講師の先生等に対して「報連相」を意識して行動しておきましょう。身に着けておくと社会人になった時苦労しないですし、物事が円滑に進むようになると思いますよ!
 
 

どうやって吹っ切れたの?

仕事終わりに先輩と、友達と

ありがたいことに、素晴らしい上司・先輩に恵まれ、ランチや飲み会に誘っていただく機会が多くありました。その中で、抱えていた悩み事について相談したり、他愛もない雑談をしたりしていました。
代替文字
 
当時の私にとっては、「自分のことを気にかけてくれる人が近くにいる」ということが非常にありがたかったです。
 

 

小さな成功体験が生まれた

いただいたアドバイスを少しずつ実践することを心がけるようにしていました。そうすることで質問・相談することへの抵抗感が少なくなりました。
ミーティング風景
 
そんなある日、上司に相談したことで、ずっと自分が抱え込んでいた業務がとてもスムーズに進められたという経験をしました。「こんなことで悩んでいたのか」と痛感すると同時に、一歩前進できたと感じました。
 
その時の上司にも、「相談してくれることで、部下の業務の進捗状況や理解度を把握できるからありがたい」とアドバイスをいただきました。そのとおりだなと思います。

そのような経験から、今では上司とのコミュニケーションの一環として、どんなに些細なことでも質問・相談するようにしています。
 

学生時代にやっておこう

私みたいな人は「場数」を踏んで!

私のような悩みを抱える方がどのくらいいるか分かりませんが、この種の悩みを克服するためには「場数を踏んで、小さな成功体験を積み重ねること」しかないと思います。私は社会人になってから克服することができましたが、学生のうちに克服できていればよかったなと思います。例えば「分からない問題は、すぐに講師の先生に質問する」、「試験勉強に対して漠然と不安があるなら、生協職員にどんどん相談する」といったところですかね。

“聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥”、“案ずるより産むが易し”です。自戒の念も込めて、私からのアドバイスとしてこれらの言葉を送ります。
 

社会人と関わる場面を活用して

これから皆さんは、公務員の職種研究や就職準備のあらゆる場面で社会人から話を聞く機会も増えると思います。そんな時はぜひ積極的に「質問・相談」してみてください。
質問
私も特許庁の業務説明会などの場面で学生の皆さんとお話しすることがありますが、その時に質問をもらえると「真剣に聞いてくれていたんだな」と嬉しくなります。「こんなこと聞いてもいいのかな」なんて思わずに、ぜひ質問してほしいと思います。
 

公務員に限った話ではないですが、働き始めたら周りの人と協力しなければいけない仕事がほとんどです。直前期になると、どうしても公務員試験対策や就活の面接対策などに終始しがちです。ですが、日々の学生生活やバイトを通じて、今のうちに「人と関わる、協力する、巻き込んでいく」経験をたくさん積んでおきましょう。それらの経験が社会人になってから必ず活きてきますよ!



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